はじめに|春はイメージがあるからこそ、マンネリしがちで難しい?
12月に入り、街はクリスマス一色ですが、私たち企画担当者の頭の中はすでに「春」ですよね。
桜、イースター、新生活――
雰囲気も連想される言葉も、春はポジティブな空気に満ちていて、多くの人が外に出たくなる季節でもあるので、イベントにも力を入れていきたい時期ですよね。
しかし、毎年この時期になると、多くの商業施設や自治体の担当者様からこんなお悩みを耳にします。
「正直、毎年同じことの繰り返しでマンネリ化している」
「近隣の施設も似たようなことをやるから、差別化が難しい」
……皆さんも、同じようなモヤモヤを抱えていませんか?

筆者は春といえば「お花見」で、桜が綺麗な時期になるとお花見イベントによく行くのですが、桜を見て屋台で焼きそばとあんず飴を食べる、帰りにベビーカステラを買って眺めながら会場を後にする、という流れはほぼ毎年変わらないな……と。
もちろん、それはそれで楽しく、自分の中での恒例行事として毎年楽しみにしている要素ではあるのですが、振り返ってみると「その年毎の思い出」や「その場所ならではの記憶」はあまりないのです。
「お花見×別のもの」や「お花見×飲食」の楽しみに何かプラスの楽しさが加わったら、よりワクワクするのではないかと思うんですよね。
マンネリ打破のカギは「参加型」への転換。「謎解き観光」とは何か?
そこで私たちハレガケが提案しているのが「謎解き観光」という楽しみ方です。
これは単なるスタンプラリーやクイズ大会ではありません。
私たちが定義する「謎解き観光」とは、「謎解きで遊びながら、自然にその場所や施設の魅力を体感できる観光スタイル」のこと。

従来のお花見や季節イベントは、どうしても「受動的(=見ることがメイン)」になりがちです。
綺麗な景色を見て、写真を撮って、美味しいものを食べる。もちろん素敵な時間ですが、参加者の行動は「鑑賞」止まりで、どうしても記憶の解像度は低くなってしまいます。
しかし、そこに「謎解き」というスパイスが加わると、参加者の行動は「能動的(=探す・動く・考える)」なものにガラリと変わります。
「次の手がかりは、あの桜の木の近くにあるらしい」
「この石碑に書かれている文字が暗号になっているのか!」
そうして目的を持って歩き回ることで、普段なら素通りしていた看板や、何気ない風景が、突如として「冒険の舞台」や「重要なヒント」に変わるのです。
見慣れた景色が“冒険”に変わる!既存イベントのアップデート術
では、具体的にどうすれば「謎解き観光」になるのでしょうか?
既存のイベント要素をそのまま活かした、具体的な変換例を見てみましょう。
事例①:お花見イベント
Before:桜並木を歩きながら屋台の出店を楽しむ
➡︎メイン通りを往復して、屋台で食事をして終わり。滞在エリアが限定的になりがち。
After:桜と春をテーマにしたストーリーを軸に、謎を解きながら周辺スポットを巡る
➡︎「次の謎はあの神社の裏にある」といった指示により、桜が綺麗に見える穴場スポットや、周辺の観光施設、その場所ならではの隠れた名所へ自然と足を運ぶようになる。
食べ歩きをしながらいつものお花見とは違う楽しみ方ができるほか、混雑緩和策にも◎。
「屋台で食べて終わり」だった行動が、謎解きを入れることで「街全体を巡る観光」へと変化しています。参加者は「物語の続きを知りたい」「どんな場所に行くのかな?」とワクワクしますし、主催側は「見てほしい場所」や「知ってほしい隠れた名所」に誘導することもできるのです。
これが、景色をただ見るだけではない「謎解き観光」ならではの強みです。

事例②:イースターイベント
Before:広場に散らばった卵を拾う「エッグハント」や、卵のスタンプを集めるスタンプラリー
➡︎子どもは走り回って発見する楽しさがある。ただ、大人は見守るだけになりがち。
「卵を拾った」以上の記憶が残りにくいほか、どこでやっても同じ内容になり、差別化が難しい。
After:「怪盗」や「探偵」などのストーリーを乗せ、親子で一緒に探索する協力イベントに
➡︎「探偵になり“幻の卵”を取り返そう!」「園内に隠された”伝説のエッグ“のありかを見つけ出せ!」など親子で楽しめるストーリーを準備し、親子で相談しながら、園内を探索するイベントに。親と子で持っている情報が異なるという仕掛けもおすすめ。
親子の思い出やコミュニケーションが深まるほか、普段は行かないエリアへの誘導も可能です。
「子どものイベント」で完結しがちだったものも、謎解きを入れることで「親子で楽しむ協力型のイベント」へと変化します。
また、既存のイースター装飾をそのまま「謎の手がかり」としても活用できるため、追加の設営コストを抑えつつ、他施設とは一味違うオリジナリティを打ち出すことができるのです。

ターゲットに合わせて「体験」を着せ替えていく
「謎解き観光」の面白いところは、同じ「春」というテーマでも、ターゲットに合わせて体験の質(シナリオや難易度、仕掛け)をガラリと変えられる点です。
ファミリー向け:わくわく探検

子どもたちは、じっとしているよりも身体を動かすのが大好きです。
広い公園や施設内を駆け回り、「あった!」「解けた!」と声を上げながら進む元気なコース設計が喜ばれます。親御さんにとっても、子どもたちが夢中で遊んでくれる時間は嬉しいですし、元気に動き回ってお腹が空けば、その後の飲食利用にも自然と繋がります。
親子向けの企画があった際、イベント広場で謎解きキットをかたわらに楽しそうに食事をする姿を見て、微笑ましい気持ちになったこともありますし、実際に、参加者の9割以上が1,000円以上その場所で消費したというイベントもあり、近隣の飲食店やショップの盛り上げにも効果があると感じています。
若者・カップル向け:エモい展開やストーリー

春の柔らかい空気感や、桜が散る切なさを活かした、少し大人なストーリーが刺さります。
ただ写真を撮るだけでなく、「二人で協力して謎を解いた」という共通体験が、デートや友人との思い出をより濃いものにします。謎解きキット自体をおしゃれなデザインにすれば、桜と一緒に写真を撮りたくなる「映えアイテム」としても機能します。
以前、カップル向けの周遊謎解きを実施した際、男性が一生懸命考えて、女性がひらめいて「すごい!」と盛り上がっているシーンを見かけました。吊り橋効果ではないですが、一緒に悩んで解決するからこそ、仲が深まるのかなと。「ただのデート」が「二人の思い出」になる瞬間を見た気がしました。
ハレガケができること|いつもの春行事を「冒険」に変え、他施設と差別化します

株式会社ハレガケは、謎解きイベントを中心とした体験型プロモーションを専門に、商業施設・観光地・自治体・地域商店街などで数多くの回遊型イベントを企画・制作してきました。
私たちは、現地に実際に赴き「その場所ならではの魅力や要素」を発掘し、ターゲットとなる参加者が持つ「面白そう!行ってみたい!」の感情を掛け合わせたイベント制作を得意としています。
「毎年同じ春イベントでマンネリ化している……」
「近隣施設と差別化して、ここに来たいという理由を作りたい」
そんなお悩みをお持ちのご担当者様は、ぜひ一度、ハレガケにご相談ください。
その場所にある“春の魅力”を最大限に引き出す、効果的なイベントをご提案します。















