2025.07.11
テーマパーク

ファミリー層に“刺さる”イベントとは?親子連れの行動特性から考える設計のコツ

目次

親子連れの“また来たい”をつくるには?

週末や長期休暇に向けたイベントを企画する際、特に意識したいのが“ファミリー層”
買い物やレジャーの合間に参加できるか、子どもと一緒に楽しめるかなど、親子連れならではの視点を押さえた企画が来場の決め手になります。

この記事では、ファミリー層の行動特性や人気のイベント傾向、設計時の工夫ポイントなどを整理しながら、「立ち寄りたくなる」「記憶に残る」イベントづくりのヒントをご紹介します。

 

ファミリー層の特徴とは?親子連れの行動特性

まず大切なのは、ファミリー層=親子連れの行動パターンや価値観を理解することです。
特に未就学~小学生くらいの子どもを連れた家族には、以下のような傾向があります。

事前にしっかり情報収集する

安全性・混雑・施設設備(トイレ・授乳室)などを確認してから来場するケースが多い。

滞在時間が限られている

子どもの体力や生活リズムの関係で、短時間で楽しめるコンテンツが重視されます。

移動のしやすさを重視

ベビーカーでも動きやすい導線設計や、迷わないシンプルな会場構成が好まれます。

子どもが主役の体験に価値を感じる

親が見守るだけでなく、子どもが自ら参加し、達成感を得られる内容へのニーズが高い傾向があります。

 

こうした視点を前提に、イベント内容や導線、告知方法までトータルで設計することが大切です。

 

ファミリーに人気のイベント企画とは?

ここからは、親子連れに人気のイベントをいくつかご紹介します。

①体験型ワークショップ

クラフトや調理、科学実験など、子どもが手を動かして楽しめる内容は、ファミリー層に根強い人気があります。
親が隣で見守ったり一部手伝ったりすることで、“一緒に作った”という思い出にもなります。

例:
・木の工作キット体験
・地元の食材を使ったクッキングイベント
・光るスライム作り教室

 

②館内回遊型の謎解き・スタンプラリー

親子で協力しながら挑戦できる、謎解きイベントや施設内スタンプラリーも人気です。
子どもが物語の主人公となり、あちこちにあるスポットを巡りながら奮闘している姿に成長を感じたり、親子で協力して進める構造にすることで、“一緒に達成する”体験を共有できたりします。

自由なタイミングで始められる形式のため、家族の前後の予定や買い物の合間に参加しやすいのも魅力であるほか、施設側にとっては回遊率を高める施策としても有効で、滞在時間の延長や、それに伴う経済効果も期待できます。

 

 

③キャラクターイベント

子どもに人気のキャラクターと連動したイベント(着ぐるみショー、フォトスポット、グッズプレゼントなど)は集客力が高く、SNSでの拡散効果も期待できます。
施設の雰囲気や来館層に合わせたキャスティングが鍵です。

 

④季節イベントとの組み合わせ

夏祭り風の縁日体験や、ハロウィン仮装イベント、クリスマスの工作など、季節ごとの演出や体験型イベントと組み合わせることで、参加意欲を刺激します。
これらの季節行事は子どもも興味を持ちやすいため、参加ハードルが下がり、光景とあわせて記憶にも残りやすくなります。
仮装や、縁日風の演出、季節限定のクラフトなどが人気です。

 

ファミリーが“安心して参加できる”ための仕掛けとサポート

ファミリー向けイベントを設計する際は、イベント本体の面白さだけでなく、「安心して参加できるかどうか」もファミリー層にとって大切な評価軸です。
イベント内容とあわせて、必要な配慮やサポート、導線設計についても考えてみましょう。

①会場設計の工夫

・ベビーカーでも通りやすい導線
・各所にベンチや休憩スペースを設置
・トイレ、授乳室、おむつ替えスペース、多目的トイレなどの案内をわかりやすく表示

②告知時のポイント

・イベントの対象年齢を明記 (例:3歳~小学生向けなど)
・写真付きで雰囲気がわかるビジュアルを活用
・安全性や当日のサポート体制の説明もあると安心材料に

③参加特典・ノベルティ

・スタンプラリーをすべて集めると景品をプレゼントなど、達成感を演出
・記念撮影ができるフォトブースやメッセージ入りプロップスを用意
・持ち帰って飾れる or 遊べるグッズを用意 (缶バッジ、カード、シールなど)

 

このような細やかな工夫や配慮があることで、満足度・再訪意欲の向上につながります。

 

親子で“役割を持って楽しむ”二層構造の設計

ファミリー向けのイベントでは、「子どもが参加して親は見守る」という構図に偏りがちです。
しかし、親も一緒に楽しめる設計にすることで、親子ともに満足度が高まります。
そこで効果的なのが、親子それぞれが異なる役割を持って関与する「二層構造」のイベント設計です。

 

たとえば謎解きイベントでは、
「子どもがヒントを探して見つける → 親が読み解く」
「親子で異なる情報を手にいれる → 見つけた情報を教えあって一緒に答えを探す」
といった“相互補完型”の関係が自然に生まれる構成が有効です。

クラフト体験では、
「子どもが自由に発想する → 親が細かい部分を手伝う」
など、会話や共同作業が生まれる構成にすることで、体験の質も深まり、家族での楽しい時間も共有できます。

 

さらに、イベント中のナビゲートや演出においても、「親向けメッセージ」と「子ども向けガイド」を分けて設計するのも有効です。
例えば「お父さん・お母さんにもミッションがあるよ」と明示すると、親も受け身にならずに楽しめる仕組みがつくれます。

子どもだけ、大人だけが楽しむのではなく、双方が“同じ体験を共有できる”構成こそが、ファミリーイベントの満足度を最大化する鍵となるのです。

 

イベント後も思い出に残る“余韻設計

ファミリー層にとって、イベントは「その場の楽しさ」だけでなく「家に帰ってからも続く思い出」として価値を持ちます。
帰宅後にも話題にできる、飾れる、SNSに載せられるといった“余韻”の仕掛けがあると印象が強く残ります。

定番は「フォトスポット」の設置

キャラクターパネルや装飾の前で家族写真が撮れるエリアを設けることで、体験の思い出を残せるだけでなく、SNS投稿による二次的な認知拡大にもつながります。

ひと工夫あるサービスの提供

カメラマンスタッフによる撮影サービスや、ダウンロード可能なフォト台紙の提供、写真に名前やコメントをかけるお絵かきブースの設置など、写真撮影にひと手間加えることで“特別感”を演出できるでしょう。

体験の思い出を“持ち帰れる”

イベントで作ったオリジナル缶バッジや、使用したイベントマップ、クリアの証のノベルティなど、記念として持ち帰れるようにすると、帰宅後も家族で思い出話に花を咲かせたり、楽しかったことを振り返る“余韻”につながったりします。

お家で楽しめるプレゼントも効果的

謎解きゲームやクイズ大会などで、お家で楽しめるミニ謎解きや追加のクイズを参加特典として配布することもあります。
楽しかった余韻を残しつつ、帰ってからもまだ楽しめるというお得感や喜びが満足感にもプラスされます。

 

まとめ|ファミリー層の“また来たい”をつくる体験設計を

ファミリー層に向けたイベントでは、「安心・安全・一緒に楽しめる」がキーワードです。
子どもだけでも、大人だけでもなく、“家族で楽しんだ体験”こそが、再来訪や口コミの起点になります。

ハレガケでは、親子の行動特性に基づいた導線設計や、“親子それぞれに役割がある”体験構造を取り入れたイベントを多数企画・制作しています。

 

 

企画制作のほかにも、告知などの広報面のご提案までまるっと行なっております
謎解きゲームやスタンプラリー、体験型イベントなど、ファミリー層に“刺さる”イベントをお探しの際は、ぜひお気軽にご相談ください。